ER看護師

末期の子宮がんの患者さんの心肺停止の救助

ERは文字通り緊急に命を助けるところです。救急隊からの救急搬送依頼で心肺停止の患者さんの収容依頼が時々あります。

 

私が看護師になってから心肺停止の患者さんに遭遇したことはありますが残念ながら救命できなかったケースがほとんどで蘇生をできたのはいいけれど意識が戻らなかったりそのまま帰らぬ人になったりで、しっかり社会復帰できた患者さんを見たことがありません。

 

蘇生できない理由

心肺停止は時間との勝負です。おおよそ8分間脳に血液が途絶えてしまうと脳死になってしまいます。その場合はバイスタンダーの存在が非常に重要になってきます。バイスタンダートはなんでしょうか?それは第一発見者、第一救助者と言う意味です。心肺停止の患者さんはこのバイスタンダーがいないことがほとんどです。心肺停止になってからかなり時間が経過されてから発見されて病院などに搬送されることが多いです。これではあらゆることをしても救命はできません。

 

次の理由としては家族が蘇生処置を望まない場合です。自宅療養されている方が突然心肺停止になったということは珍しくありません。長い療養生活を見てきた家族にとっては「もう終わりにしたい、本人をこのまま楽にしてあげたい」という理由から蘇生処置を希望されない家族もいます。高齢の方がやはり心肺停止になった場合家族が「もうかなりの高齢だから」ということで蘇生処置を希望しない場合があります。心肺停止をした患者さんの中で以前に「もし自分に何かあったら何もしないでほしい、命を長引かす処置はしないでほしい」という意思表示をする方もいます。この場合もご本人の意思を尊重することがあります。

 末期の子宮がんの患者さんの心肺蘇生

私の経験からこんなことがありました。末期の子宮がんの患者さんが退院後初めてデイサービスに行きました。そのデイサービスで具合が悪くなりやがて心肺停止になりデイサービスのスタッフは救急車を呼びました。救急隊は心配蘇生をしながら病院に搬送してERでも救命のための処置を徹底的に行った結果蘇生ができそのままICU(集中治療室)に入院となりました。

 

後からかけつけてきた家族である長男さんが開口一言で荒げた口調で「誰が助けてくれって言ったんだよ!」と大きな声でどなられました。

 

その訳は末期の子宮がんで余命があと数日と担当医から告げられていたからでした。

 

その後、少しでも余生を楽しんでもらおうと退院後初めてデイサービスに行った矢先の出来事だったのです。担当のケアマネージャーには蘇生処置不要の文書も口頭で告げたらしいのですが、デイサービスのスタッフには伝わってなく当然我々病院スタッフにも伝わっては来ませんでした。

 

残念ながらこの患者さんは二時間後に亡くなってしまいましたが何か複雑でした。自分たちのしたことは正しかったのだろうか?これで良かったんだろうか?と。

それでも全力を尽くす

しかし良くても悪くても患者さんのために全力を尽くすことが救急に勤務する看護師の役目であるということが自分自身で導くことができたので良かったです。

 

 

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